2025.11.14
2025年11月14日に東京で開催されました第8回日本フォトダーマトロジー学会学術大会にて、DRCは下記の演題を口頭発表しました。
研究タイトル:老人性色素斑維持におよぼす光老化線維芽細胞由来因子の影響
発表者:試験部 in vitro試験グループ 鶴田 純将
発表内容:
近年、老人性色素斑(SL)の形成・維持には老化線維芽細胞と色素細胞のクロストークが関与していることが報告されています。さらに、SLの真皮にはCCN1(SASP因子)が強く発現していることも報告されています。我々は先行研究にて、ヒト摘出皮膚(HES)にUVAを反復照射することによるp16陽性老化細胞の増加、さらにHESをCCN1共存下で培養することによるPAR-2発現亢進を確認しました。これらの知見と結果に基づき、SLの維持に関与する表皮細胞(KC)のメラノソーム(MS)貪食能におけるCCN1の作用を、PAR-2発現亢進に着目して検証することを目的として本研究を実施しました。
UVA反復照射によって老化誘導した線維芽細胞はCCN1を分泌し、CCN1およびその培養上清はKCの細胞内ROSの増加、PAR-2発現亢進を伴うMSの貪食亢進を示しました。CCN1による貪食能の亢進はPAR-2およびintegrin α6中和抗体処理により抑制されることが確認されました。
以上の結果から、光老化皮膚の特徴であるSL維持には、老化線維芽細胞由来のCCN1 – integrin α6 – PAR-2経路によるMS貪食亢進が関与している可能性が示唆されました。
DRCは今後も皮膚科学分野の研究を通じて皮膚に対する理解を深め、最新の知見を取り入れた新しい評価法の開発に取り組んでまいります。