2023.11.01
DRCでは、2023年10月31日に第4回DRCセミナーを開催しました。
■ セミナー内容
演題:紫外線照射で皮膚に何が起こるか – しみ予防化粧品R&Dの新展開
講師:岡山理科大学 生命科学部 安藤 秀哉 教授
要旨:紫外線は皮膚細胞のDNAに傷をつける。傷ついたDNAは速やかに修復されるが、少しだけ傷が残り、それが長年蓄積して多くの人にしみができる。これまでに様々なメカニズムに基づくしみ予防の有効成分が開発されてきたが、近年ではしみとあまり関係がないと考えられてきた真皮を絡めた研究が注目を集めている。また、紫外線照射で発生する過酸化水素がメラノサイトへどのような影響を及ぼすかの解析研究も興味深い。
演題:紫外線による色素沈着に対する有効成分の有効性評価法
演者:DRC株式会社 本多 達也
要旨:紫外線を浴びた皮膚は炎症を起こし色素沈着ができる。これまでに色素沈着の形成過程で種々の因子が関与することが明らかにされている。今回は、色素沈着の形成過程とそれらに対する有効成分の有効性評価法をレビューするとともに、DRCが実施している紫外線遮蔽効果測定(SPF・UVAPF)、培養細胞・三次元皮膚モデル・摘出皮膚を用いた試験、および美白効果の最終確認として位置づけられるヒト試験について紹介する。
発表の資料をこちらよりご覧いただけます。貴社のご開発の一助になりますと幸いです。
これからも皮膚科学分野の研究を通じて皮膚に対する理解を深めるとともに、最新の知見を取り入れた新しい評価法の開発に取り組んでまいります。